大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和33(オ)1035 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人岡田俊男、同江島晴夫の上告理由第一について。

本件において、原審は、上告人が贈与を受けたと信じて占有した事実又は他に所

有の意思をもつて占有していた事実を認められないと判示しただけであることは所

論のとおりであるが、原判示によれば、上告人は亡Dの生存中はその妻たる家族と

して、Dの死後は家督相読をした被上告人の家族として、すなわちいずれも占有補

助者として本件家屋に居住するものであり、したがつて上告人は独立の占有を有し

ないと認めるべき趣旨を表わしたものと解し得られる。されば原判示によれば、原

審は、本件家屋に対する独立の占有を認めていないのであるから、論旨は原審の認

定しない事実を前提とするものであつて、採るを得ない。

同第二について。

所論は、原審の認めなかつた事実を前提とする独自の見解にすぎず、その採用し

得ないことは、第一の説明において説示したところにより明らかである。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!